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2010年5月19日 (水)

口蹄疫バンデミック?

徒に不安を煽るつもりはないが…現政権の初動の遅さを考えると「何事もなければそれでよし」ということで。

口蹄疫“パンデミック”の恐怖 感染は全国に拡大する可能性も 
(2010年5月19日(水)17時0分配信 夕刊フジ)

 宮崎県をパニックに陥れている家畜の伝染病「口蹄(こうてい)疫」が全国に拡大する可能性が高まってきた。宮崎が牛の“供給基地”であることと、全国から応援部隊が現地入りしていることが感染を広げる危険性をはらんでいるというのだ。農林水産省は19日、国内初となるワクチン使用と感染農場から半径10キロ圏内の全頭殺処分を決めたが、きわめて伝播性が高い伝染病だけに、日本列島に爆発的に蔓延する「パンデミック」が現実味を帯びてきた。

 「拡大を止めることができない状況だ。全国にも感染が拡大する可能性を否定できない」

 18日会見した東国原知事は険しい表情を浮かべ、こう語った。これまでに11万8000頭の牛が殺処分されたにもかかわらず、感染が止まる気配はない。口蹄疫はもはや宮崎県の問題だけではなくなっている。

 牛に注目が集まりがちな口蹄疫だが、豚のほか、ヤギや羊、鹿なども感染し、家畜の伝染病の中では最も伝染力が強いといわれる。なかでも今回のウイルスは「まれに見る強力さ」(同)という。

 感染した動物の体液や糞便などに直接触れることだけでなく、ウイルスの付着した塵によって空気感染もする。風に乗り、50キロ以上離れた場所の動物に感染させたこともあるという。人には感染せず、感染した家畜の肉を食べても問題はないが、靴や車のタイヤなどにウイルスが付着し、発症地から遠く離れた場所にウイルスが運ばれる危険性もある。

 現在、口蹄疫の発症地域では車両の消毒を畜産農家以外の一般車両にも徹底。イベントの延期や、不要不急の外出の自粛、マスクの着用や手足の洗浄などを呼びかけているが、これとは別に宮崎県には特異な事情がある。

 同県は年間3万頭もの子牛を県外に出荷し、松阪牛など全国各地のブランド牛を支えている。食肉流通業界の関係者は、これがパンデミックにつながる可能性があると指摘する。

 「今回の感染が広がる直前に売られた子牛は全国各地にいる。万が一、子牛にも感染していれば、被害は全国に及ぶかもしれない」

 また、同県の防疫担当職員や獣医師はほぼ無休で4月からフル稼働しており、疲労はピークに達している。そのため、全国から多数の「応援部隊」が宮崎入りしているが、別の業界関係者は「応援部隊も徹底的に消毒するとはいえ、帰還する際にウイルスを持ち出す可能性がゼロとはいえない。事態の長期化で、あらゆる全国的感染のリスクが高まっている」と懸念している。

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