【民主党】鳩山秘書有罪
首相一転「資料提出必要ない」…偽装献金事件
(2010年4月22日(木)9時14分配信 読売新聞)
鳩山首相は21日の党首討論で、自らの偽装献金事件に関する資料の国会提出を拒否し、提出に前向きだったこれまでの国会答弁をあっさりと覆した。
首相の言葉の軽さと、「政治とカネ」の問題に関する鳩山政権のかたくなな態度があらわになった。
首相が資料提出について、「必要ない」と言い切ると、「えーっ」と驚く声が上がった。資料提出を求めた公明党の山口代表は「国民の皆さんに見ていただいて、正確に説明すると述べていたではありませんか」とあきれた表情を見せた。提出しない理由について、首相は「プライバシーにかかわる資料を提出したことはない」などと説明した。
偽装献金事件は、首相の実母が提供した巨額の資金を、個人献金などに見せかけて首相の資金管理団体の収入にしていたものだ。首相の元公設第1秘書・勝場啓二被告らが政治資金規正法違反に問われた。
首相は討論で、勝場被告の国会招致に協力を求められても、「一切連絡はとっていない。国会でお決めいただきたい」と拒否した。
「政治とカネ」の問題で、与党はこれまで関係者の国会招致や資料提出など野党の要求を一貫してはねつけてきた。その中で、首相は関係資料の提出について、「すべてが終わってから(検察に)書類の返還を求め、皆様方に見ていただきたいと考えている」(3月3日の参院予算委員会)などと前向きの答弁を繰り返していた。
22日には、東京地裁で勝場被告の判決が出る予定だ。野党では「判決で完全に幕引きにするため、首相も与党の強硬路線と歩調を合わせることにしたのだろう」という声が出ている。
山口氏は討論後、記者団に、「過去の国会の発言と比べ、中身が明らかに後退している。最終的には国民に選挙で判断してもらうことになる」と述べ、夏の参院選に向け、首相の「ぶれ」を追及する考えを示した。
鳩山首相元秘書に猶予付き有罪判決
(2010.4.22 15:08 MSN産経ニュース)
鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」をめぐる偽装献金事件で、政治資金規正法違反(虚偽記載など)の罪に問われた懇話会の会計事務担当だった元公設第1秘書、勝場啓二被告(59)の判決公判が22日、東京地裁で開かれた。平木正洋裁判長は禁固2年、執行猶予3年(求刑禁固2年)を言い渡した。
現職首相の元秘書が立件された異例の公判は、夏の参院選への影響を配慮し、初公判から1カ月足らずで結論に至った。
検察側は論告で、「規正法は政治腐敗防止のためのものなのに、鳩山氏本人や実母からの資金などで大半をまかなっていた実体を曖昧(あいまい)なままにして偽装した」と指摘。勝場被告が関係のない人物や故人からの寄付を装っていたことに対し「無断使用された多数の人々にとっては言語道断な悪質な犯行だ」としていた。
弁護側は「癒着を隠すなどの悪質な目的で行われたわけではない」などと訴えた。また、法廷では「処理はすべて勝場被告に任せていた。勝場被告から何も報告を受けていないので、何も知るよしがなかった」とする鳩山氏の上申書の内容も明らかにされた。
一連の事件では会計責任者だった元政策秘書を同法違反(重大な過失)罪で略式起訴、罰金30万円と公民権停止3年の略式命令となった。鳩山氏は嫌疑不十分で不起訴処分とされた。
起訴状によると、勝場被告は平成16~20年、故人や実際には献金していない人からの個人献金計2億700万円を懇話会の収支報告書に記載したほか、政治資金パーティー収入も約1億5300万円水増しして記載。また、鳩山首相の関連政治団体「北海道友愛政経懇話会」(北海道室蘭市)の収支報告書に17~20年に実母と実姉から受けた献金計1200万円を記載せず、パーティー収入約3千万円を水増しして記載したとされる。
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