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2010年1月22日 (金)

【民主党】ヒュドラ

誰かがコケたら首のすげ替えで生き残ってきた民主党だが、「センス」って…

スキャンダルに揺れる小沢一郎民主党幹事長とも、固く手を結ぶ。
菅財務相の視界には、次期首相の座が入ってきたのだろうか。

 小沢一郎民主党幹事長関連の疑惑が新聞紙上でにぎやかしい1月初旬。ベテラン議員が鳩山由紀夫首相に話しかけた。

「この一件で民主党の支持率が下がるようなら、小沢さんをばっさり切ってくれ」

 その瞬間、怒声が飛んだ。

「二度とそういうことを言うな」

 声の主は菅直人財務相。2006年に小沢氏と民主党代表選を争うなど、どちらかと言えば小沢氏とは対極にいたはず。だがこのところ、小沢氏との関係を重視した言動が目立つ。

小沢批判に「センスない」

 年末の飲み会でも、菅氏は相当に酔いながら熱弁をふるった。

「我々が改革を成し遂げるためには、鳩山さんと小沢さんを支えないとだめだ」

 ある議員の小沢批判にも、

「お前は政治センスがない」

 と逆に叱ったのだという。

 国家戦略担当相という「閑職」から一転、財務相へステップアップ。意気はあがる一方だ。都内で開かれた12日のパーティーで、菅氏は国会議員らにこう語った。

「幼保一体化に年金問題、医療問題もある。とにかく政権が代わったんだから、すぐ手をつけないといけない」

 直接は所管ではない政策分野だが、予算を握る財務相なら十分関われる。国家戦略担当相は仙谷由人氏に引き継いだが、肝心な成長戦略の取りまとめは引き続き菅氏の担当になっている。幅広い政策に目配せができる担務は手放さなかった。

「おいしいところは菅さんが持っていった印象ですね」(経済官庁のある政務官)

 ある副大臣は、こうも言う。

「これまで菅氏は泥をかぶらず、それが混乱の原因になっていた。今回ようやく、そういう役回りを引き受けた」

 菅氏の視線の先には、首相の座があるようだ。だから、党を抑え込める小沢氏は、菅氏にとって敵対する理由のない存在、いや、敵対してはならないパートナーなのだろう。

天下取りへの不安要素

「鳩山氏と違い、口が堅く余計なことを漏らさない。だから小沢氏から信用されているのでは」(菅氏周辺)

 では、菅氏は首相に上りつめられるだろうか。周囲はいくつかの不安要素をあげる。

 一つは、小沢氏と違って自分の取り巻きを作り広げる情熱に欠ける点だ。菅氏は1998年に民主党代表になってのち、犬猿の仲だった熊谷弘氏を選対事務総長に据える「ミス」をした。

「結果、アンチ菅の新人議員が増えてしまった。自分の勢力を伸ばすことについて彼は無頓着すぎる」(菅氏に近かった国会議員)

 菅グループに属する衆院議員は、自グループの「性格」をこう自嘲する。

「小沢グループはイヤだし、野田グループは休眠状態。前原グループは優秀でないと入れない。仕方ないから来たって人が菅グループに集まっている。目立たない面子ばかりでしょ」

 ある政務官は、戦略室が入る内閣府の人間から菅氏の人づかいの荒さを嘆く声を聞かされた。

「あれがやりたいこれがやりたいとだけ言って、人の動かし方を知らないから、政務官や副大臣に丸投げ。財務官僚よりも、菅氏と違うグループの野田佳彦、峰崎直樹両副大臣とうまくやれるかどうか心配だ」

 とはいえ、もし総理になれば市民運動家出身としては初のこと。菅氏に近い本多平直衆院議員はこう期待する。

「自民党在籍歴がなく、家が大金持ちでも世襲でもない菅さんが総理になれば、それは『第二の政権交代』をも意味します」

編集部 福井洋平、常井健一

政権奪取を許すも今まさに、完全に息の根を断つ好機。国家百年の計と言うより法の番人として粛々と任を勤めているだけだろうが、特捜にはこの際、徹底的な真相解明を望みたい。

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