【民主党】訪中団を狙う罠
政局不穏が収まらぬ中、鳴り物入りでぞろぞろ。その成果や如何に?
ハニートラップも?小沢訪中団を狙う中国の危険な“ワナ”
(2009年12月9日(水)17時0分配信 夕刊フジ)
民主党の小沢一郎幹事長が10日から、同党の国会議員や支持者ら約630人と中国を訪問する。中国共産党との議員間交流「日中交流協議機構」の一環で、胡錦濤国家主席らとの会談も予定されている。だが、その裏では「北朝鮮の拉致問題解決をチラつかせた、中国の謀略工作説」もささやかれる。大宅賞ジャーナリストの加藤昭氏が、極秘情報を入手した米情報機関幹部を直撃した。
「米国にとっても『小沢訪中団』は重大な関心事だ。特に、小沢氏の動静には注意を払い、監視を強めている。“隠された目的”が存在するとみられるからだ」
旧知の米情報機関幹部はこう切り出した。
訪中団は、小沢氏が名誉団長で約140人の衆参国会議員も参加。13日まで3泊4日で、胡主席らとの会談のほか、人民大会堂での夕食会、北京や万里の長城の見学も予定されている。小沢氏はHPで「両国民の心と心の交流を、さらに深めていく大切な役割を果たす」と意義を強調する。
だが、米国はこの日中友好親善事業に警戒心を示す。仕切り役を、中国共産党中央対外連絡部(中連部)の王家瑞部長が務めるためだ。
「中連部は、中国共産党の党外交を推進する機関で、訪中した他国要人の接遇や党幹部との面談などをアレンジする。だが、本来は統一戦線を任務とする、いわば工作機関。他国の政党や政治団体にネットワークを張り巡らせ、情報収集を行っている。統括責任者である王部長は、小沢氏や麻生太郎前首相など日本の与野党幹部と接触してきたうえ、北朝鮮の金正日総書記のお気に入りで、いつでも面会できる」
日朝間のパイプ役としては適任といえそうだ。
「王部長に対し、胡主席から『小沢氏に全面的に協力するように』との密命が下ったとの情報がある。米国としては、小沢氏が王部長を使って北朝鮮側とひそかに接触し、日朝国交正常化と拉致問題の同時解決を模索している、とみている」
王部長は2月に来日した際、「私なりの方法で、日本の(拉致問題、核問題に対する)懸念を北朝鮮に伝えた」「(金総書記の健康状態は)以前会った時と変化はなかった」と発言。先月も来日し、小沢氏や岡田克也外相と会談している。
「小泉以後の自民党歴代首相は『拉致問題が解決しなければ日朝国交正常化はない』という立場だったが、解決の道筋は見えず行き詰まったまま。そこで、権謀術数にたけた小沢氏は中国の影響力を利用する戦略に転換したようだ。ただ、中国が何の計算もなく協力するはずがない」
日本国民の悲願である拉致問題の解決の見返りに、中国は何を要求してくるのか。
「中国主導による『東アジア共同体』の創設だろう。中国はこれまで、ASEANに日中韓を加えた『ASEANプラス3』体制を支持してきたが、中国台頭を警戒するインドなどと利害が対立し、うまくいっていない。そのため、民主党が掲げた『東アジア共同体』構想に着目し、丸ごと取り込むことを狙っているのではないか」
米国が「東アジア共同体」構想を警戒しているのは確かだ。鳩山由紀夫首相は就任直後、同構想について「米国を除外する気はない」と語ったが、その後、岡田氏が米国を正式加盟国としない形で創設する考えを示し、不信感を募らせた。
米情報機関幹部は最後にこう警告した。
「中国は目的のためなら手段を選ばない。訪中団に、ハニートラップなどが仕掛けられる危険性は十分ある。また、中連部には、小沢氏の経歴や思想信条、趣味や嗜好まで網羅した『小沢ファイル』が存在するという。同行する国会議員も徹底的にマークされているはずで、どんな罠を仕掛けてくるか分からない」
かつて、橋本龍太郎元首相は公安組織に属する中国人女性の甘い罠に籠絡された。訪中団の面々は、その教訓を忘れてはならない。
北朝鮮の拉致被害者、そして特定失踪者は数百人に及ぶとか。いっそ、引き換えに丸ごと…
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