迷走「派遣村」

派遣村はどこへ向かう？
（2009年1月17日(土)11時1分配信　ココログニュース）

「日比谷で年末年始を生き抜く」との合い言葉でできた「年越し派遣村」は、5日に日比谷公園からは退去したものの、その後も集団生活を続けている。全国的な注目を浴び、様々なメディアが派遣村を取材し記事にした。中には「派遣村村長」を務めたNPO法人役員の湯浅誠氏を評価する声もあるが、派遣村の信じ難い実態を暴露している記事もある。

そんな中、田中康夫氏の派遣村への批判に耳を傾け、共産党系の団体が派遣村で暗躍していたと批難しているブロガーもいる。TBSラジオ番組『アクセス』を聴いたというブロガーは、田中氏の発言を紹介し、「なぜ日比谷公園なのか？厚労省の目の前だからか？何故厚労省の講堂なのか？生活保護を所轄するのは都や区の行政であり、厚労省は関係無い。そして本来の目的は仕事を求めるはずだったのに、なぜ共産党お抱え弁護士が出てきて、一斉生活保護請求なのか？」（『ラサ#lhasaのブログ』）と、怒りをもって強く問いかけている。

全国からの熱い視線が注がれた「派遣村」。セーフティーネットの必要性をアピールする上では、大成功を収めたといっていいだろう。しかし、元派遣社員以外の人が集まったり、関係のない思想宣伝も指摘され、その存在意義を問う声があることも確かだ。目的が逸脱してきてはいないのか。（秋井貴彦）