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2007年6月28日 (木)

広島に行ってきました3

朝食後荷物をまとめチェックアウト。駅に出て手荷物を預けると改札をくぐり構内へ。ただし今日は下関方面ではなく岡山方面へ。
階段を下りると、首都圏で見られた片側4ドアの通勤電車。東海道本線から海側に分岐する、呉線の特別快速である。
駅を発車すると間もなく右手に、何百というコンテナが積まれた貨物ターミナル、そして操車場。青みがかった貨物列車用電気機関車に混じり、カープを思い出させるような朱色の機関車。山陽本線の上り方面、瀬野・八本松間の傾斜、通称「セノハチ」と呼ばれる難所を通るための専用補機だ。尤も最近は高出力の機関車・電車が増え、出番は少なくなっているようだが。

向洋から山陽本線と分岐、右手に安芸湾を見ながら疾走。単線の上にあまり線形がよくないせいかフルスピードで快走というわけには行かないが、特別快速というだけあって停車駅は少ない分、さすがに早い。バイパスや謎のマリーナを過ぎ、再び市街地に入ると目的地の呉である。

改札を下り、長い陸橋を渡った先にまずショッピングセンター、そしてその先に数棟の博物館群。
まず訪れたのは、今年開館したばかりと聞く「大和ミュージアム」。その名の通り、戦中期の日本海軍戦艦「大和」を中心に展示している。敷地が巨大なのは、「大和」に限らず有史以来の呉の歴史や造船技術資料を併せて展示する総合海事博物館であることと、中央に「大和」の、十分の一の模型を展示しているため。なにしろ数十メートルあるので、それだけで…。
通りを挟んだ向かいにあるのは「鉄のくじら館」。こちらは専ら戦後の、海上自衛隊の歴史を展示している。テーマは海自発祥の事績でもある掃海技術と、潜水艦。
そして目玉は、近年まで現役だったという潜水艦の実物内部を見学できること。海上を走る艦船以上に、内部のスペースを切り詰めていることがわかる。なにしろ断面が円形なのだから必然的ではある、が。

バスの一日乗車券を購入、中心部から海岸線沿いに十分ほど走る。坂を越した所で降り、小さな公園を少し来た方向に戻ると、塀に切られた入口をくぐる。入口脇には「海上自衛隊呉護衛艦隊司令部」。そう、ここが佐世保と並んで、西日本の海を護る海自の主要基地なのだ。
一民間人である私か今日ここに来た目的はその先にある。砂利地をロープで仕切った駐車場を過ぎた向こうに並ぶ埠頭に並ぶ、十隻はあると思われる護衛艦。ここ呉では毎日曜日、時刻を定めて護衛艦の内部を見学できるのだ。

責任者以下、案内役自衛官の態度はいたってフランク。尤も近年の災害救助出動やPKO活動、一方の北東アジア情勢緊迫が原因であろうが国民のイメージもいたってよろしい。これがベストなこととは言わないで置くが、まあ悪いよりはいいにこしたことはない。
さすがに潜水艦ほどではないが、かなり手狭なようだ。それでもかなり幅員もあるし…否、それ以上に「高い」。艦橋構造部にCICや幹部居住区、そしてDDGともなればイージスシステムまで搭載するのだから当然なのかもしれないが、威圧感は想像以上。
艦上には「某国のイージス」よろしく最新兵装がずらり。ちなみに甲板は客船と違い鉄張り。したがって基本的に「つるつる」だが、人が(通常)通る箇所だけはざらざらしている。これは、塗料に砂を混ぜているのだとか。

停泊中の潜水艦が見えるバス停から市内方向へ逆走、坂を上りきったところで下車し、歩道橋を山側に渡った崖の上、住宅街を擁した狭い敷地に公園が広がっている。名づけて「歴史の見える丘公園」。
ここで建造された戦艦大和の巨大な記念碑を中心に、明治以降この呉にゆかりのある人物・事蹟を顕彰する記念碑が並んでいる。

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